TRIGGER DISC REVIEW vol.9
- TRIGGER FES
- 2018年12月23日
- 読了時間: 5分
更新日:2019年6月8日
こんばんは。
12月ももう後半。
本格的に冬がはじまりやっとこ羽毛の掛布団を出しました。
秋は本当に一瞬でしたね。。
さて、話は変わりますが先日来年2月に開催する
『TRIGGER FES 2019 WINTER』の情報を解禁しました!📺
前回の銭湯編とはまたガラリと雰囲気が違った1日となりそうです。
また改めてTRIGGER MAGAZINEにてご紹介しますのでお楽しみに!

今回は、シャムキャッツの5thアルバム『Virgin Graffiti』、ニトロデイ1thアルバム『マシン・ザ・ヤング』、今月の1曲 羊文学の話題のクリスマスソング『1999』です。
それでは最後までお付き合いください!
シャムキャッツ 『Virgin Graffiti』
11/21 release
バンドとして新たなフェーズに入った前作『Friends Again』から約1年半、早くもシャムキャッツから新譜が届きました。シャムキャッツ5thアルバム『Virgin Graffiti』です。
とにかくシンプルにシャムキャッツの良さが出ている前作がわたしは本当に大好きで、何回も繰り返し聴いたしライブにもちょくちょく足を運びその良さを噛み締めていたので、この『Friends Again』を経たシャムキャッツが辿り着く先でどんな景色を見せてくれるのだろう、と個人的にも新譜をとても楽しみにしていました。
1曲目は「逃亡前夜」。
徐々に様々な楽器が重なってアンサンブルを作っていくイントロを聴いたとき、何故かとても感動してしまって。雲ひとつない文句なしの冬空のもと、てくてく歩きながら聴いていたのですが、あーこれが幸せっていうことなんだなとすんなり腑に落ちました。なんだか嬉しくて思わずビートに合わせて足を進めてしまって人知れず恥ずかしくなってしまうほど、、
「逃亡前夜」って単語だけ聞くと大ごとのような気がしますが、シャムキャッツの「逃亡前夜」は全くそんなことがなく肩の力が抜けていて、もし良かったら一緒に来なよ、なんか嫌になったら逃げちゃいな、みたいな良い意味での身軽さがあります。本当に自然体な"今"のシャムキャッツが表れていて、グッと来てしまうのです。
<今はただ昨日とは違う道を 探していくのさ(「完熟宣言」より)>
<僕の目を見ていて 時が枯れるまで(「おしえない!」より)>
このように様々な"今"を切り取る中、どうしても流れて失われてしまう"今"という瞬間のはかなさとそれ故の愛おしさを歌う名曲「このままがいいね」をアルバムの最後に持ってくるあたりが本当に最高だと思います。
『Friends Again』から『Virgin Graffiti』に、過去から今にかけて、全てが確実に繋がっているのだなとひしと思える2つの作品です。1日1日を大切に抱き締めて生きていきたいなあと、この2つの素敵なアルバムを聴いていると思います。是非シャムキャッツの"今"を覗いてみてください🍋
ニトロデイ『マシン・ザ・ヤング』
12/5 release
横浜発4人組ロックバンド、ニトロデイから1st Albumのリリース。
前作「レモンド」EPから5か月という短いスパンでのリリースとなりますが、バンドって本当に生き物なんだと実感してしまうほど、レモンドで顔を出した芽がグングンと成長しているようで、ニトロデイの良さがましましに表現されていると思います。
また違ったアレンジで再録された曲も一味違って良いのですが、新曲もバンドのいい状態や勢いを感じられる楽曲だと思います。 アルバム全体を通して聴くと、意思を持った歌詞だったり、決してぶれないニトロデイの少年が持つような野望みたいなものだったり、彼らの静かな闘志がよく伝わるように感じました。 特に今回歌詞はしっかりとストーリーを待ったというか、前作までの言葉を吐いては羅列するような感じからまた、ギボ小室さんの独特の語感が更に生かされているようですごく良いのです。 ちゃんとバンドのビジョンというかニトロデイだからできる音楽を確立していっていて、それが一曲一曲のアレンジに現れているんじゃないかと思います。 「ジェット」が中でも個人的に好きです。本当にイントロから清々しい爽快感で溢れたまらないのですが、〈ジェットの自転車に乗って 空を泳いでみたい〉〈立ち漕ぎでゆく 風は優しい 空腹だけが残る 〉など言葉の言い回しがやはりニトロデイらしさを残しながら清々しく気持ち良いのです。
MVも楽曲の疾走感や若さ故の焦燥感がヒリヒリと伝わる映像で素晴らしいので是非👀
今月の1曲
羊文学『1999』
12/5 digital release
3人組オルタナティブロックバンド、羊文学から配信限定でリリースされたクリスマスシングル。もうクリスマスプレゼントももらえない年齢になったわたしにとっては、嬉しいクリスマスプレゼントとなりました🎄
羊文学のクリスマスソング…!と嬉々としながら再生ボタンを押すと、もうイントロから、あ、これはダメだ…と。本当に名曲です。
Vo/Gt塩塚さんの透き通った歌声が12月の冷たく透明な空気にすーっと溶けていくようで、サビのドラムのタンバリンや、リバーブがかり柔らかな響きを帯びたギターの音は心ときめくクリスマスを感じさせます。イントロからそうですが、遠くのほうからシャンシャンとサンタさんがやってくる感じがしますよね。。
楽曲に散りばめられた印象的なコーラスも、とにかく美しくて、光が溢れた街中一帯を不思議な魔法で包み込むかのようです。また一つ大好きなクリスマスソングが増えて、嬉しいばかりです。
わたしもこの曲のカセットテープほしい、、
次回はTRIGGER DISC REVIEW 特別編 年間ベストレビューをお送りします。
お楽しみに。
<※ジャケットは各アーティストHPより>
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