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  • TRIGGER FES

TRIGGER DISC REVIEW vol.8


こんばんは。

今夜はディスクレビューを紹介する前に1つお知らせがございます!

先日、次回企画の詳細を発表いたしました!

11月24日 (土)「 トリガーフェス ~銭湯編~ 」を高円寺 なみのゆにて開催します♨

本企画は、銭湯の浴室にて完全生音の弾き語りライブとなっております!銭湯という特別な空間、素敵なアーティストたちの歌声が響きわたります。チケットも予約受付中です!🎫


* イベントやチケットの詳細はこちら



さて今回のTRIGGER DISC REVIEWは、平均年齢20歳 サウス・ロンドンの5人組Shame(シェイム)、Galileo Galileiのオリジナルメンバーとサポートメンバーによって結成されたBird Bear Hare and Fishの2枚。

そして今回からトリガースタッフが今月の1曲をご紹介していきます。今月はきのこ帝国の新譜『タイム・ラプス』より「金木犀の夜」を選曲しました。

それでは今月も最後までお付き合いください🌃


 

Shame『Songs of Praise』

1/12 release


 サウス・ロンドンの若き5人組ポスト・パンクバンドShame(シェイム)。今年1月にリリースした『Songs of Praise』はデビュー作とは思えない程の完成度。まるで語りかけられているような詞に重なるVo.チャーリーの歌声、共に作り上げられるそのサウンドスケープに誰もが夢中になるはず。


 掛け合いの詞と音の展開がクセになるConcrete、じわじわと焦らしていくThe Lick、ダークな作風が多い中爽快な曲調が印象に残るOne Rizla。彼らのバンドサウンドは、ポストロックの特色を荒削りながらも存分にいかし、歌詞では彼ら自身の心の叫びを大胆かつ真っすぐに描いていると思います。これだけ楽曲に熱を感じることができるのに驚きましたが、最後まで油断は禁物です...!


 アルバムの幕を閉じるAngieは、これまでの流れを変えてしまうセンセーショナルソング。終盤の闇を切り裂くようなギター音によって転調するあの時の高揚感、本当に何にも代えがたい瞬間です。初めて聴いたときは震えが止まりませんでした。

自殺した恋人への愛を綴ったという歌詞にも心が揺さぶられます。

失ってしまった悲しみ、目の前で揺れているスカート、もう少しだけ側にいたい。取り残された男側の独特な表現に注目です。



〈 And bathe in the absurd, Deep fry your feelings so they can't escape, Disappear into nothing, And find your happy place ー 馬鹿げたことに身を浸し 感情を唐揚げにするんだ、逃れられないように 消えて無になり 幸せになれる場所を見つけるんだ 〉


この詞を読むと常に最良の選択なんて出来ないけれど、人を思うという事がどれだけ尊いことなのか改めて痛感させられます。

 少しの雑味も殺さずに最後まで生かすShameのサウンドと真っすぐと心に入っていく言葉。不安を強みに変えることを教えてくれる、支えとなってくれる一枚です。



Bird Bear Hare and Fish 『Moon Boots』

9/5 release


    元Galileo Galileiのメンバー3人に当時のサポートメンバー1人を加えた4人組ロックバンドBBHFが初のフルアルバムをリリース。彼らの進む道を示しつつも、邦楽の中で依然と存在感を持ち、その指針ともなるバンドの有り様を体現した1枚です。

Galileo Galileiが元々わたしは中高生の頃から好きで、彼らにしか表現できない煌めきのようなものが大好きで、川の水面にチラチラ反射する日の光のように繊細で、でもしっかりと心の深いところまで掴んで希望を生み出してくれる、そんな存在がわたしの日常を幾度も救ってくれていました。自分の青い部分をめちゃめちゃ揺さぶられていましたし、彼らの音楽を聴くだけで青春だと思えていました。

そんな彼らが解散して、ただただ悲しくて、というか邦楽シーンに彼らがいなくなったらもう本当につまらないと思って悔しくてたまらなかったですね。。

BBHFは新しくてガリレオ時代の音楽とは全く違った良さがあります。スケール感が大きくなったというか、音楽のバックグラウンドがかなり広がった印象で、大きく開けていくような音像なのです。リズムマシンやシンセが楽曲の中でも効果的に使われていて、新しさと共に自由さを持った音楽で本当にやりたい音楽をやっているんだと思うと、これからもずっと自分たちのペースで音楽を続けていってほしいしずっと楽しみにしていたいですね。

12曲入りのファーストアルバムから名曲ばかりが詰まっていて、それはもう全部最高なのですが、個人的には「Different」が一番好きです。 とは言ってもなぜ一番好きなのかよくわからなくて、これはアルバムを通して言えるんですけど、なんだか簡単に一言で表現できないような音楽で、歌詞もピンときてはああ、ここが共感する、イメージが湧くという感じじゃなくて、なんだかわからないし説明できないけどすごく良い…!という感じなんですね。 歌詞や歌を聴いてそこにすぐ情景が浮かんで意味が届くものではなくて、でもどこからか高揚感が湧いてきて、時間軸の中でも何処にも当てはまるようで何処にも当てはまらないような、独自の世界が広がっています!

アルバムの最後の曲がまた良いのですが、リリックビデオにも注目です👀



再来週にあるEX THEATERのライブに行く予定なのですが、アルバムを聴いてからずっと楽しみでしかたありません。。 ガリレオが好きだった人も初めての人にも響く、彼らの高い音楽性が凝縮された最高な1枚です!是非聴いてみてください〜! 



今月の1曲

きのこ帝国「金木犀の夜」


 今月は先月リリースされたきのこ帝国の新譜『タイム・ラプス』から選曲しました。金木犀の香りを辿るこの季節。ふと足元を見るとアスファルトの隙間に小さなオレンジ色の花びらが挟まっている。夜風で花の香りがふんわりと包み込んでくれる。もうそれだけで秋は最高です。

それはさておき、匂いは人の思い出と結びつくそうです。金木犀の香りで大切な人を思い出す方ももしかしたらいるのでしょうか?なんだかちょっと羨ましいです。過去の残像に触れたときに引き戻されそうなくらい煌めく思い出を思い出す瞬間はきっとかけがえのない時間だと思います。

優しく温かなこの曲と秋夜の散歩に出かけてみては?だいたい夜は感傷的になってしまうのはご愛敬ということで...。




のTRIGGER DISC REVIEWは11月下旬を予定しております。 

<※ジャケットは各アーティストHPより>

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