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  • TRIGGER FES

TRIGGER DISC REVIEW vol.5

こんばんは。

最近の話題と言えばやはり...フジロックですね。残念ながら苗場に行く事はできなかったのですが、You Tubeから配信を観てお家フジロックしておりました!


vol.3でもご紹介したHinds もありがたいことに配信があって、、キュートなパフォーマンスを観られてとっても贅沢な時間を過ごせました...!⛺ 来年こそ。



さて今回は、

京都の4人組バンド ベランダ、東京と韓国バンドとでカセットコンピをリリースした東京のインディレーベル Rhyming Slang、フジロックにも出演したエレクトロ・ポップバンドYears & Years、若さ溢れる横浜発の4人組 ニトロデイの4枚です!

是非、最後までお付き合いください。


 

ベランダ 『Anywhere You Like』

4/11 release


 2014年4月から京都を拠点に活動している4人組ロックバンド ベランダ。今年の4月に全国流通の2ndアルバムを発売しました。私はこのアルバムの3曲目に収録されている『エニウェア』を聴いた瞬間、一瞬にして心を奪われた訳でして...。なんと言っても、優しさに溢れた高島さんの声と日常の風景が思い浮かびあがるような詞は、聴く度にたまらなく愛おしい気持ちになります。



〈 お金はないが欲張りたい / 用はないけどそばにいたい / 弱いままでも強がりたい / 忘れていくことだけ覚えていたい (エニウェアより) 〉


このフレーズを聴いた時、この世の中そう簡単に上手くはいかないけれど、どうせなら自分の思うがままに生きていてもバチは当たらない、そんな風に感じました。

    また、MVも公開された5曲目『しあわせバタ~』は絶妙な詞のつくりです。フォーキーで親しみのある音と音の間にある僅かな隙間にぴったりと言葉が当てはまっていく気持ちの良さは是非堪能していただきたい...!冷房のきいた部屋にいるのもいいけれど、ベランダに出て大きく空を見上げたくなります。(ベランダだけに...)

彼らの巧みなアンサンブルにのせられ綴られる言葉たちが詰まった''Anywhere You Like''。何処へ行っても、時が経っても、あなたにとって色褪せる事のない一枚となるでしょう。


RHYMING SLANG『FRESHALWAYSON X RHYMING SLANG / V.A.』

7/1release


 東京のインディペンデントレーベルRhyming Slangと、韓国のバンド・Akua主宰イベント"Freshalwayson"によるコンピアルバム。 


 韓国インディバンドの来日公演、また日本のインディバンドの韓国公演も開催され、交流が盛んな近年の日韓インディ。今作を機に両国内だけでなくアジアへ、世界へと魅力的な日韓インディの音楽が今後広がっていってほしいと願ってやみません!


Rhyming Slangからは I saw you Yesterday、Cairophenomenons、Yüksen Buyers House 、Ceremonyが、Freshalwaysonからはイベント主宰者のAkuaの他に、DTSQ、Land Of Peace、Bye Bye Badmanといった、両国の新進気鋭のアーティストが参加しています。

🇰🇷Bye Bye Badman-You’re Always Right About Love🇰🇷



 韓国国内で多くの賞を受賞し、アメリカの大規模フェスSXSW(South by SouthWest)の出演経験など「最高のルーキー」という肩書きを持つ実力派4人組バンド、Bye Bye Badman。決まった音楽スタイルを持たず、時代毎のスタイルを嚙み砕いてオリジナルのサウンドとして発信するアルバムは毎回話題になっています。

 「You’re Always Right About Love」は甘い歌声とシンセサイザーのリバーブが印象的なドリーミィー・サウンド。 浮遊感の音の中で鳴るビンテージで力強いギターの音は、彼らの音楽における変わらない特徴で、新しいサウンドと共存するオールド感が耳馴染みの良さを引き出しています。 バンドの音楽的特徴が体現されつつ、今っぽさを感じられるこの曲は、彼らを知らなかった方にもスッと馴染んでいくこと間違いなしです!

🇯🇵Ceremony-Consolation🇯🇵



 SUPER SHANGHAI BANDの元ドラマー・Daiki Kishioka(CeremonyではVo./Gt)の、新プロジェクトとして昨年1月に結成されたばかりのニューウェーブ/ポスト・パンク・バンド。


彼がデザインした音をYuumi Shidara(Ba)、Rio Shimamoto(Gt)、Hiroyuki Nishida(Dr)の20歳前後の同世代メンバーと様々な解釈を加えながら編集していく…というプロセスで音楽が生み出されています。  「Consolation」はアルバム全体を通して聴いていても強く耳に残る一曲👂 尖ったギターの音とワイルドなヴォーカルが全体を導き退廃的な雰囲気をまとった音楽は、最後の約1分間、雰囲気を変えサイケデリックで夢幻的な世界が広がり終わります。ドラマティックな展開の音楽や、それとは対照的な自然の映像のMVも含めConsolation=慰め というタイトルに対する彼らの哲学が作品の全てから感じられると思います🤔

聴いている私たち自身もそれぞれに解釈しながら楽しみたいですね!!

本アルバムはフィジカルとして日韓でカセットリリースされている他、Apple MusicとSpotifyでも聴くことが出来ます。ぜひチェックを!



Years&Years 『PALO SANTO』

7/13 release


 ロンドンで結成されたエレクトロ・ポップバンドYEARS&YEARS(イヤーズ&イヤーズ)。UKチャート1位を獲得した前作『Communion』から3年。待望の2ndアルバムをリリース!先日新潟で開催されたFUJI ROCK FESTIVAL'18 ではGREEN STAGEに登場🎪

画面越しからの観賞でしたが、神聖で異世界な空間へと巻き込んでいくような素晴らしいパフォーマンスでした。


 そんな彼らはイギリスのOlly(vo,key)、オーストラリアのMikey(Ba),、トルコのEmre(Syn)という多国籍トリオ。更に、フロントマンであるOllyはバンド活動の傍ら俳優業も熟すというカリスマ男子...!


エレクトロやダンスミュージックに大きく影響を受けたというバンドサウンドは、『If You're Over Me』『All For You』のようにキャッチーなハウスっぽさや、『Karma』のようなR&Bを意識した部分が感じられる楽曲等と様々な要素がブレンドされているように感じます。こうした音楽にも関わらず、演奏形態がバンド構成という事がまた面白いところです。また、彼らの楽曲は明るくて高揚するシンセ・ポップが主でありながら、悲しみが共存していると思います。これは前作からも感じられますが、Olly自身の経験から愛し愛される人の複雑な感情をポップにのせてしまうのです。この大胆な表現にも注目です。ダンサブルで親しみやすいサウンドでありながら複雑で...全てにおいてのギャップがたまらなくなります。


 そして今作は、神聖でミステリアスな世界観がイメージとしてあります。歌詞カードの存在も、これから起こる道すべを教えてくれる教典のように感じます。アルバムリリースに際して公開された15分間のショートフィルム等を含め彼らのアートからは、表現の無限性を感じられるほか、このアルバムをしっかり聴き解いていく鍵になっていることは間違いないでしょう。浄化していくように繊細かつ滑らかな歌声と共に広がるエネルギッシュなイヤーズ・ポップ。是非お楽しみください!



ニトロデイ『レモンドEP』

7/25release


 横浜発4人組ロックバンド、ニトロデイの新作EP。ジリジリした夏をぶっ飛ばすかのような轟音とユース感溢れる一作で、彼らのカッコよさに恐ろしさのようなものすら感じてしまいます。

 今作は大人の階段を上る彼らの容赦ない進化がありありと記録されていて、彼ら持ち前のパンキッシュなギターロックはきっちり健在しながらも楽曲のアレンジも最高で、2曲目「グミ」ではポップに仕上げられた楽曲の中に、かわいらしくどこか不思議なコーラスワークによって新たな色が添えられていたり。若さゆえのイラつきのようなものが投影されていた前作から、今作は倦怠感を持ちつつもすごく爽快であり痛快で、本当に今年の夏はこの一枚という感じなのです。


 個人的にはギターボーカル小室さんの書く歌詞がすごく好きなのですが、〈ぬるいままの炭酸 / 喉の奥流し込んで(レモンドより)〉や、〈無理矢理に目に入る空の青にやられて / 履き古したスニーカー / 空き缶蹴飛ばす気も失せる(向日葵より)〉、〈穴の空いたTシャツ / 夕べ死んでたカラス(ユースより)〉など、彼らしいぶっきらぼうさと詩的な部分、何か知性を感じる文学的な要素、描写のうまさに魅力を感じます。



 歌詞もそうですが彼らは絶対に誰かに媚びるような音楽ではなくて、退屈と夢を同時に持っているようなバンドで、ぶっきらぼうで暗いサイドの音楽の中にぎらついた熱が存在しているように感じます。今の音楽シーンの中で彼らのような音楽は唯一無二でこれからもまた恐ろしく進化していくのだと思うと本当に楽しみでたまりません。。素直にカッコいい音楽をでかい音で鳴らし続ける彼らの音楽を聴いてはワクワクしていきたいです、これからも。そしてジャズマスターを使う女の子がわたしは好きです。。



次回の更新は、11日の山の日🗻 トリガースタッフが選ぶサマーアンセム特集を予定しております。お楽しみに💿 

<※ジャケットは各アーティストHP・Twitterより>

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