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  • TRIGGER FES

TRIGGER DISC REVIEW vol.4

こんばんは。

七夕の夜です🎋 何か願い事はしましたか?


今トリガー団員と話しているのですが、もう願い事と言われてぱっと出てこないのが嫌だよねという話で湧いていました。小さい頃は選びきれないくらい出てきたのに。


それはさておき...

最近は、梅雨も明けて雲一つない空をみて嬉しくなったり、バイト帰りに褒美として自分にアイスを買ってやったり、夏を感じています。

あなたはこの夏何を聴きますか? 



   今回は''TRIGGER FES 2018''にも出演して頂いた4ピースバンド渦、昨年デビュー10周年を迎えたおとぎ話、平成最後の夏のマストアーティストbetcover!!、USインディー界注目の Snail Mailの4枚をご紹介します!新たな音楽との出会いとなりますように。


それでは最後までどうぞお付き合いください。 


 

渦 『ゴーグル1』

5/19 release


 都内を中心に活動している男女4人組バンド渦。雪が溶けはじめた春の穏やかさと夏の照りつける太陽と海と...春と夏の景色がいっぱいに広がる『ゴーグル1』をリリース!

 春と夏をテーマにした今作は、穏やかに返す波の音が曲にフューチャリングされてあったり、一瞬で散ってしまう花火のようなエモーショナルな曲があったりと、ギターリフをはじめ楽曲それぞれの展開にうつくしい眩しさを感じます。もちろん彼らのポップで爽やかなサウンドは今作でも健在です🌻


 MVが公開されたリード曲の『告白』では、出会いと別れを繰り返す人のように、引き寄せ合っては離れていく心境を繊細に描かれていると思います。キラキラとしたメロディと甘酸っぱい告白の歌詞には胸がときめきますね...!



〈 ここまで来たから許して / 川のほとりギリギリでキスしてよ (告白より)〉

‘’いつだって季節に敏感でありたい’’そんな方に渦の音楽を是非おすすめします。一曲一曲、炭酸のペットボトルを開ける時にシュワッとするあの瞬間にドキドキする、そんな心弾ませる気持ちで全曲楽しむ事ができると思います。

前作『ゴーグル2』もご一緒に彼らの季節に巻き込まれてみてはいかがでしょうか🌀


 8/5には、彼らの自主企画『swim goggles』が下北沢BASEMENT BARにて開催されますので要チェックです!



おとぎ話 『眺め』

6/6 release


 去年デビュー10周年を迎えた4人組ロックバンド、おとぎ話から9作目となるアルバムがリリース。不思議に包まれた彼らの優しく、サイケでポップな楽曲たちに注目です。 

最初から胸を掴まれた1曲目「HOME WORK」は同じメロディーの中で


〈頑張っても世界は甘やかしてくれないよ  毎日働いて 毎日働いて

という歌詞が後半につれ変化していくのですが、ボーカル有馬さんの唯一無二な歌がその歌詞を引き立てて心に響いてくるのです。日常に疲れた時に聴くと本当に最高です。

 歌声やおとぎ話の音楽世界は本当に唯一無二で、でも個性的な中でポップさを見事に内包していて、昭和の匂いをかよわした懐かしい歌声も気持ち悪くないギリギリのラインを保って内側にスーッと入ってくる、それがまたたまらないのです。

今回のアルバムはタイトル通り美しい眺めが広がるムードのある作品で、現実と夢の境界線で揺らめきながら音に身を委ねるような感覚でした。ジャケットのあの淡い水色の眺めのように、遠くまで広がる世界に想いを馳せることができる作品だと思います。

切なく甘い世界に心を浸してしまう「綺麗」から、危ない匂いをまとった音から始まり不穏な雰囲気ただようとがった楽曲「HEAD」など楽曲ごと色んな眺めをみせてくれる、その眺めに気づけば夢中になってしまう一枚、彼らの中でも傑作だと思います!


全曲いいので全部聴いて心の疲れを是非溶かしてください!🛀



betcover!! 『平和の大使』

6/8 release


 現在なんと19歳のヤナセジロウがVo,Gtを務めるプロジェクト、betcover!! 8月1日にリリースされるEP『サンダーボルト チェーンソー』より先行シングル『平和の大使』が配信されております!

まず衝撃を受けたのがこの「平和の大使」という曲名。

どのような語彙センスを以てしたら「平和の大使」というワードがこの世に産み落とされてしまうのだろう…。そんなことを考えながら、恐る恐る再生ボタンを押しました。


終始メロウな曲調で、全てを包み込むような包容力を持つ、まさに平和を体現したような楽曲です。聴いていると前方からクリーム色の光が差し込んでくるような、ぼんやり甘い夢を見ている気持ちになります。まるで「世の中色々あるけどさ、まあこれ聴きなよ」なんて言われているよう。サビで深みが増すアンサンブルも堪りません、最高です。

 そしてもうひとつ、歌詞が物凄いのです。あまりの素晴らしさに全編ここに載せてしまいたいほどなのですが、少しだけ抜粋させて頂きます。

〈それは南南西から 光を帯びてやってきた けど恥ずかしいくらいにもう 僕はただの人間でした〉

〈僕のノートに溶けたインクが 世界の気持ちを代弁できたら〉

〈人は平和の大使になれるのか 臆病な洗濯物の流れが ゆらゆら 大した事じゃないよ 僕はいつも通りさ〉

この説明不要な美しさ。人の持つ柔らかな気持ち、そしてある種の諦観が見事に表現されており、何度も歌詞を反芻してしまいます。歌詞の全貌が気になる方は今すぐYouTubeリンクをクリック!

また、8/21にはレコ発ツーマン『サンダーボルト多摩』が下北沢THREEにて開催されるようです!EPと併せてこちらもお見逃しなく👍

この夏はbetcover!!の音楽にフォーリンラブしてみてはいかがでしょうか🍉 




Snail Mail 『LUSH』

6/8 release


 ボルチモアで生まれ育った18歳のLindsey Jordanが率いるSnail Mail(スネイル・メイル)。InterpolやIce ageらが所属するアメリカのインディレーベルMatador Recordsからデビューアルバム『LUSH』をリリース!PitchforkでBest New Trackを獲得した『Pristine』をはじめ、彼女のティーンライフがぎゅっと詰まった作品です。

店着日はとにかく早く聴きたくて、帰り道を急ぎました...🏃


目を惹くアメリカカラーのジャケット。

『Heart Wave』のMVでも赤と青という対立した色があしらわれています。

しかし、中を開けば楽曲から感じる様々な色が加わることにより、より複雑でより彩のある一枚に。USインディー・オルタナがサウンドベースですが、曲によって雰囲気をガラリと変えてしまうギターの音域の幅広さには驚愕です。程よいガーリーさもたまりません。



〈 And I hope the love that you find. Swallows you wholey.

- あなたの見つけた愛が / あなたを丸ごと包み込んでくれますように (Heart Waveより) 〉

 

 10代という美しくも儚い時の中で生きる彼女が等身大で唄う歌詞。痛みや哀しみに寄りそうような優しさを感じる反面、愛の気まぐれさや人を思う事へのさじ加減の難しさを痛感します。一聴きすれば一瞬にして心を奪われるリンジーの歌声と共に、精一杯生きるさまを描く伸びやかなサウンドには、勇気づけられるという言葉で片付けてしまうのは勿体ないのですが、心を自然と癒してくれる力を持っています。真っ直ぐな彼女の''今''が落とし込まれている作品『LUSH』、全身全霊で感じてみてください🌹



次回の更新は、8月初旬を予定しております。お楽しみに💿 

<※ジャケットは各アーティストHP・Twitterより>

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