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  • TRIGGER FES

TRIGGER DISC REVIEW vol.3

こんばんは。

新譜ラッシュの5月!

雨の日が続く中、憂鬱な気持ちもフレッシュな音楽で吹き飛ばされた方も多いのでは...?



さて、今回ご紹介するのは3年ぶりのアルバムを発売したCERO、フジロックに出演するスペインの4人組Hinds、アジアインディー界を切り開いた若きスターPhum Viphurit、夏フェス引っ張りだこの謎めいた5人組NULBARICHの4枚です。

是非、最後までお付き合いください!


 

cero 『POLY LIFE MULTI SOUL』

5/16 release


 cero待望の3年ぶりのアルバムとなる今作は、もはやカテゴライズ不可能な彼らの音楽世界に気づくと呑み込まれ、彼らのポテンシャルにたまらなくなる素晴らしい作品です。

広大なバックグラウンドを想起させる楽曲でありながら日本人の耳にもしっかり馴染む音楽となっていて、混沌としながらも高次元にまとめあげられた楽曲と違和感のある独特なリズムに心地の良い胸騒ぎを覚えます。気づけば深海の中を泳いでいるような感覚や、未開の森の奥地でどこからか聴こえる音に惹かれるような感覚に陥り、不思議とその世界に導かれていくよう。。

浮遊感と不穏さをまとった異次元世界の入り口には独特な高揚感を持った1曲目「Modern steps」。そして静かに導かれた「魚の骨 鳥の羽根」、この曲間の繋ぎがたまりません…!初めて聴いた時は難解な音の融合にカオスと思いましたが、じっくり聴くと綺麗に重なった音たちを一音一音分解していくようで痛快です🐟


彼らの音楽は、深く薄暗い世界の中でひとつ宿る青炎が絶えずゆらゆらと踊っているようで、そこに確かに存在する”生”に強く惹かれてしまいます。

彼らにしかできない音楽、「夜になると鮭は」や「レテの子」で良い意味での気持ち悪さに興奮したりしながら、12曲目「POLY LIFE MULTI SOUL」では今までの複雑なリズムから4つ打ちにかえって全てを綺麗に回収するかのように幕を閉じます。このアルバムを聴き終えると、あっという間に時間が流れていたことに気がつくでしょう。そのくらい傑作です。

是非、アルバムの中に広がる異次元世界に足を踏み入れて自由に迷子になってみてください…!




Hinds『i don’t run』

5/23 release


 スペイン・マドリード出身の4ピースバンドHinds(ハインズ)。結成から20回目のライブでThe Libertinesの前座を務め、デビュー ALツアーは各地でソールドアウト。

最近では、数多くのロックフェスから引っ張りだこ。そんな勢いの止まらないスーパーガールズたちによる2nd アルバム『i don’t run』が日本に到着!🛫🗾


今回のアルバムは彼女たちのデビュー当時からファンであったというThe Strokesなどのアルバムを手掛けてきたGordon Raphaelを共同プロデューサーとして迎え、よりホットな一枚となっています!先月23日リリースの日本版の帯には、 <Leave Me Alone - ほっといてちょうだい > から< i don't run - あせらずに行くわよ >とハインズらしいマイペースなタイトルが。冒頭7秒が印象的な『The Club』からアルバムはスタートしていきます。



〈 Lately, I've been noticing a change in your walking - 最近、あなたの歩き方が変わったことに気づいたの  ( The Clubより)〉


歌い出しのこのドキっとするフレーズ。

これまで見逃しがちだった些細な出来事に目を向けてみたくなります。先月MVが公開された『Finally Floating』といったリード曲の他にも、『Rookie』や『Caribbean Moon』のようなお茶目な楽曲も。トレードマークでもあるツインボーカルは、まるで彼女たちが傍で会話をしているようです。ローファイでちょっと気怠そうに歌いながらも軽やかに紡いでいくハインズサウンドは、何度も聴きたくなるはず。休日にフラっと出かけたくもなります。もしお出かけ用のプレイリストを作るならば、欠かせない一枚です...!


7月末開催のFUJI ROCK FESTIVAL'18 3日目でのパフォーマンスも決定していますので、行かれる方はお見逃しなく!



Phum Viphurit『Manchild』

3/18 release 


 2014年デビュー、ニュージーランド育ちで現在は故郷タイ・バンコクを拠点に活動する22歳のシンガーソングライター、Phum Viphurit (プム・ビプリット)。


 今年の3月に日本デビューを果たし、翌月にはWWW主催のアジア・インディ・シーンの交流地点企画“In&Out”にてSTUTS、Alfred Beach Sandalと共演を果たしました。既に日本では"タイのヤング・スター"との呼び名も。


彼の最新作『Manchild』は全曲を通してフォークを感じますが、その中に色とりどりのアーバンサウンドが堪能できるシティポップアルバムとなっています。

ドリーミー、ディスコからブギーなものまで個性的な曲が目白押しです。また、phumのスイートでソウルフルな歌声がこれらのサウンドに乗ってきらめきを放っています。

「Long Gone」はルーパー・エフェクター(音を反復させるエフェクター)を使用して制作された、歌詞同様シンプルでローファイな構成のポップチューン。

聴いているとサビのキャッチ―さとテンポ感に口ずさみながらMVの様についついステップを踏みたくなります👣(笑)…!

来る梅雨にはこの曲を処方しましょう。😊


また、彼が自ら監督を務めたMVは、Phumの音楽性に影響を与えた90年代~2000年代初期の雰囲気漂う映像に。ヒロインがカセットテープを再生するとその年代へとタイムスリップするというストーリーをレトロ&キュートに演出しています。

このMVは公開から約半年でなんと200万回再生を記録し、世界中のリスナーから注目を集めています。



今後の展望として作曲活動やツアーへの意欲を示すPhum Viphurit。

アジアでのシティポップの盛り上がりと共にこれからの活躍に期待したいアーティストです!


Nulburich『KISS YOU BACK』

5/16 digital release


 ブラックミュージックを基に、また楽曲によって演奏の形式を変えていく幅広いサウンドを得意とする謎めいた5ピースバンド。

今年の3月には、2ndアルバム『H・O・T』をリリース。各地のフェスに出演を果たし、11月には武道館公演を控えています。メディア出演はないものの、数々のCMに楽曲が起用され、本シングルも、モデルの森 星が出演しているアネッサのイメージソングとなっています!


 イントロのギターの音から、キラキラとした夏への期待で胸が高鳴る本作!💿 先月、愛知県で行われたフェス’’森、道、市場2018’’で照りつける太陽の下、初めてこの曲を聴いたときの、心地の良いVo.JQの柔らかな声に自然と身体が動き始めていった感覚は忘れられません。また、サビに近づくにつれて徐々に広がっていく音の展開は、気持ちをさらに盛り上げていきます。バッと視界が開ける感覚で、思わず手を伸ばしてしまうほど。

〈 The sun shines for you now - その太陽は今君のために輝いてる / そのままでいて / I’m into you - 僕は君に夢中だ 〉

サビで歌われるこの歌詞は、キラキラと輝く彼女への気持ちを真っ直ぐに表現したもので、夏の暑さを吹き飛ばすような、爽快感のある楽曲。Nulbarichの、夏を代表する曲になること間違いなしです!ぜひ今年、この曲と共に夏を感じていただけたらと思います🌊




お気に入りは見つかりましたか?

次回の更新は、7月初旬を予定しております。お楽しみに💿 

<※ジャケット各アーティストHP・Twitterより>

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